「E-A-T」を徹底解説!Googleの検索品質ガイドラインから読み解く良質コンテンツの作り方
Googleが「良いコンテンツ」の指標としている「E-A-T」は知っていますか?Googleが「良いコンテンツ」を判定するために、最も重要視している指標です。
今回は「良いコンテンツを作りたい」という方のために、Googleが提供している検索品質ガイドラインから、良質なコンテンツを制作する方法を読み解いていきましょう!
E-A-Tとは
E-A-Tとは、Googleによる「良いコンテンツとは何か」を定める評価指針の1つで、下記の3つの項目のそれぞれ頭文字をとって省略したものになります。
・Expertise(専門性)
・Authoritativeness(権威性)
・Trustworthiness(信頼性)
専門性(Expertise)
専門性とは、その名の通りコンテンツの何らかのテーマに特化してることを意味します。
つまり、多種多様なテーマが混在したようなコンテンツよりも1つの分野や内容に特化したWebページの方が、Googleに高く評価される傾向にあります。
また、専門性はコンテンツの内容だけでなく、制作者によっても担保されます。例えば病気の原因や対処法について書かれてる記事は一般人が書いたものよりも医者が書いたものの方が信用されますよね。
さらにこの専門性は、Webサイトや組織という大きな括りに対してよりもコンテンツのレベルで評価される傾向にあります。
権威性(Authoritativeness)
権威性はコンテンツの内容に加えて「誰が言ってるのか」を重要視するものです。私たちは何か情報を調べてみるときに自然と「この人の発信なら大丈夫だ」と信用していることがあります。
このようにユーザーに重きを置いているGoogleにとっても同じで、説得力とそれを裏付ける権威性を持ったWebサイトを高く評価します。
権威性として評価される項目
・サイト運営の期間や実績
・被リンクの数
・評判
・Webサイトの分散性
・言及数(引用数)
特に重要なのが評判です。評判はその業界における専門的な人物・組織・Webサイトからのサイテーション(引用・言及)や被リンクによって確かめられます。
信頼性(Trustworthiness)
ユーザーにとって信頼できる情報・サイト・運営者であるかという点であり、求められているのは、信頼性、透明性、正確性などです。
そのためWebサイト上に公開されたコンテンツに対して誰が責任を負うのか明記されている点が重要視されます。
信頼性を担保するためにWebサイトにおいて開示する情報の一例としては、Webサイトを運営している会社名、住所、電話番号、メールアドレスなどです。
また、コンテンツの正確性も信頼性としての評価に含まれ、これには引用されるソースなどが当てはまります。
官公庁などの公的機関やその領域の専門家の情報を使用することにより、ユーザーからもGoogleからも信頼されるWebサイトにすることが可能です。
E-A-Tが重要な理由
E-A-Tは検索順位を決定するランキングシナリオではありません。
しかし、良質なコンテンツが高順位になる傾向にあるため、ほぼE-A-Tと検索順位が密接に結びついているといっても差し支えありません。
Googleの検索品質評価ガイドラインにも以下のように記されています。
ここに記載されている通り、重要ということはわかりましたが、何において重要なんでしょうか?
検索品質評価ガイドラインを紐解くと、Webサイト、Webページが「有益な目的」を持っているとGoogleから評価されるために重要であることがわかります。
Webページが有益な目的を持つということは、良質なコンテンツであるということとほぼ同じだと考えられます。
E-A-TとYMYLの関係
E-A-Tが特に重要視されるのがYMYLという領域です。
YMYLとは”Your Money or Your Life”の略であり、その名の通り人々の生活や経済的安定、医療、健康、法などがテーマである、または関連しているページのことを指します。
言い換えると、読者が謝った情報を教授した場合に、読者の人生に悪影響を及ぼす可能性が高いトピックを意味します。そのためこの領域で悪質なコンテンツがあることは致命的なので、特にE-A-Tが重要視されます。
逆を言えば、この領域で品質の低いコンテンツを提供することはユーザーへの影響度が高いとして著しく低い評価を受けるので注意しましょう。
E-A-Tが重要視される領域
・健康・医療
・経済・金融
・ショッピング
・法律
・政治
・ニュース・時事問題
・人種・宗教・ジェンダー
・フィットネス・栄養
・住宅・就職など
E-A-Tの3つの評価
専門性・権威性・信頼性の内容については検索品質調査ガイドラインと呼ばれるGoogleのページ評価基準から知ることができます。
検索品質調査ガイドラインでは、順位上昇の指針となる良質なコンテンツに関しての評価方法を具体的に示しているため、これを理解することで良質なコンテンツ制作のヒントになります。
(1)最高品質のページ(Highest Quality Pages)
検索品質評価ガイドラインには「最高品質のページ」という言葉が存在します。Googleが提示する最高品質のページの説明が以下の文章です。
メインコンテンツの質と量、そして評判やE-A-Tのレベルに基づいた以下の特徴を1つ以上持っています。
・高いレベルのE-A-Tを持っている
General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)
・メインコンテンツの質が非常に満足できる量である
・Webサイト(もしくは作者)が非常にポジティブな評判を獲得している
(2)とても良い評価のページ(Very Positive Reputation)
検索品質評価ガイドラインではとても良い評判の例として2つ取り上げられています。
①権威のある評判
専門家や界隈からの推薦、権威ある賞の受賞
権威ある評判を調べる方法としてWikipediaを起点にするといいとの記載もあります。
②ユーザーからの評判
公式的な専門性を必要としないトピックの際はユーザーからの評判が使われます。例えば、お笑いやレシピなどが当たり、ユーザーのエンゲージメントやレビュー(クチコミ)が重要視されます。
(3)良い評価のページ(Positive Reputation)
良い評価というのは、E-A-Tの高さを示していると思われます。
評判がなくても「高評価」を与えることができますが、説得力のある「負の評判」があるウェブサイトには「高評価」を付けることはできません。
General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)
最高品質ページの具体例
Googleはコンテンツの量や質、ページの使いやすさ、信頼のおける組織・期間が運営してること、有名なWebサイトから被リンクをもらってること、ポジティブな評判を受けていることなどが最高品質ページにおいて重要です。
最高品質ページについてはGoogleが具体的なページの例をあげているのでいくつか紹介します。このページを参考にして、高いレベルのE-A-Tについて知りましょう。
具体例1:季節性インフルエンザに関するページ
信頼と権威のある医療サイトのインフルエンザの参考ページです。このウェブサイトはこの種の医療情報における最高のWeb情報源の1つであるという評判を得ています。
また、「評価の根拠」の欄にはこのように記載されています。
・非常に高いE-A-Tを備えたページ
・非常にいい評判を獲得したページ
季節性インフルエンザに関するページはこちら
具体例2:レシピブログ
このブログの著書は有名なプロのシェフではないようですが、レシピというのは一般・日常的な専門知識の一例です。この場合、チョコチップクッキーのレシピを多数掲載しており、オリジナルで高品質なメインコンテンツが、著者の専門知識を示しているといえます。
また、「評価の根拠」の欄にはこのように記載されています。
・目的に対する高いE-A-T
・十分な量の高品質なメインコンテンツ
レシピブログはこちら
E-A-Tを高める方法
では、具体的にどうやってE-A-Tを高めていったらいいのかということについて紹介していきます。
専門性(Expertise)を高める方法
E-A-Tの中でも専門性は特に重要です。そのため、優先的にこの専門性を高めるようにしていきましょう。
①テーマやジャンルに特化する
扱う情報のテーマやジャンルに特化し、WebサイトやWebページの軸を明確にしましょう。
また、どんな情報を扱っているのかユーザーから理解されやすくなるので「このジャンルに詳しい専門家」というようなブランディングにも役立ちます。
②編集ポリシーを開示する
編集ポリシーとは、そのWebサイトの具体的な目的や方針などを明らかにするページのことです。
編集ポリシーを公開することによってユーザーやGoogleからどういった情報を扱い、誰がどのような目的で運営してるサイトなのかを理解されやすくなります。
例えば法律系のメディアであれば、ライターあるいは、監修者に弁護士や法律家のプロフィール情報が載った編集ポリシーを公開することで専門性の高いWebサイトであることを示すことができます。
③専門知識の量を増やす
専門性において重要なことは、ユーザーに対して多くの専門的な知識を提供しているかどうかという点です。自社でしか書けない専門的な情報を記載していけば、当然専門性は上がります。
④一次情報を伝える
一次情報とは他社から受け売りではない、オリジナルの情報であり、経験や自身で調査・収集したデータに基づくものです。
このような一次情報を載せることでそのジャンル・テーマに精通してることを意味し、Googleも高く評価をします。
また、他者の一次情報を掲載・引用する際は、公的機関や専門家、企業などが公表しているデータを使用し、信憑性を確保することが求められます。なお、外部の情報を引用する場合は必ず、出典を明記しましょう。
権威性(Authoritativeness)を高める方法
①「Who is」情報を開示する
運営会社名や監修者、執筆者の情報など誰が書いたのかがわかることは権威性の向上に繋がります。
特に公共機関やそのジャンルやテーマに精通してる組織、人物であれば「Who is」の情報は開示すべきです。
また、会社の製品・サービスに関する情報を掲載したり、コーポレートサイトや著者情報が載ったページへの導線を作ったりすることでユーザーや検索エンジンに「Who is」情報が伝わりやすくなります。
②被リンク、サイテーションを獲得する
被リンクとは他社サイトで自社サイトのリンクが貼られることを指します。一方サイテーションとは自社の企業名やサービス名、サイト名が言及されることを言います。
被リンクを多く獲得しているサイト、コメントが多くされてるサイトはその分支持を集めていると判断され、検索エンジンからの評価が高まります。
ただし、被リンクを集めようとするあまり、過剰に相互リンクを貼ったり、悪質サイトから被リンクを受けるとかえって評価を下げる要因になるので注意が必要です。
③権威あるWebサイトとつながる
被リンクやサイテーションがそのテーマやジャンルにおいて優良で評判の高いサイトからであると権威性も高まります。
医療・健康情報を載せたWebサイトが権威ある医療機関やクリニックから被リンクをもらっていれば、当然権威性も上がります。そのためにも日々有益なコンテンツを作ることが重要です。
信頼性(Trustworthiness)の高める方法
①監修者をつける
権威性でも紹介したように、誰が書いているのかは重要で、信頼性も同時に高まります。
当該コンテンツ上に著者の経歴や著書・論文、著者の公式ホームページのリンクなどを掲載することがおすすめです。
②Googleマイビジネスへの登録
GoogleマイビジネスとはGoogleの検索結果ページやマップなどに企業の情報を掲載する無料サービスのことです。
Googleマイビジネスに登録してることによりWebサイト運営者でもある企業情報がGoogleに正確に伝わります。
また、Googleマイビジネスに登録するとユーザーが口コミを投稿することもできるのでGoogleは良い評判があればそれを信頼性の担保としてWebサイト、Webページの評価をしています。
③常時SSL化
URLの冒頭(通信プロトコル)を暗号化されていない「http」から、暗号化されたプロトコル「https」に変更することをSSL化といい、この変更によりサイト情報やユーザーの個人情報がハッキングされにくくなります。
ユーザーの情報保護の観点からも「SSL化」は推奨されており、2014年8月には「HTTPSを検索順位を決定する際の判断指標に利用する」と公式に発表しています。
したがって常時SSL化していないサイトは信頼性を担保することができず、評価を下げられる原因にもなります。
まとめ
E-A-Tとは、以下の3つの要素から成り立つWebサイト・Webページを評価する指標です。
・Expertise(専門性)
・Authoritativeness(権威性)
・Trustworthiness(信頼性)
良質なコンテンツを制作していくためにも、E-A-Tを正しく理解し、実行していくことが重要となります。ぜひこの記事を参考にE-A-T対策も行ってみてください。
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