不動産業のYouTubeチャンネル運用・活用事例10選
不動産にまつわる情報を求める人は『賃貸・購入・売却・投資』このどれかの目的に該当する方が、多いかと思います。
そしてどの目的だとしても、基本的には動く金額がどうしても大きい不動産業界において、その情報は法律なども密接に絡み合い、複雑かつ難解で果てしなく膨大な量となっています。
紙媒体の情報もしくは、実際に不動産に足を運ばなければ情報を得られなかった昔と違い、パソコンやスマートフォンが普及した現代。
最初はインターネットから情報を得ようとする人が多くなるにつれ、情報を発信する側もポータルサイトやアプリ、オンラインサロン、自社運営サイト等様々な形で、インターネット上での情報提供を行うようになってきました。
そのような流れの中で、Youtube上でも不動産に関する情報を取り扱うチャンネルが増えてきています。
本記事ではそんな不動産に関する情報を発信するチャンネルを10個選出して紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
不動産業のYouTubeチャンネル運用・活用のメリット
一口に『不動産』と言っても、不動産関連のYoutubeチャンネルを見た時、『情報提供』をメインとするか、『物件紹介』をメインとするかの2種類に分かれている印象があります。
ここでは、それぞれの運用のメリットを見ていきましょう。
・情報提供
情報発信者がどんな資格を持っているか、どのような成功をおさめた人なのか等の権威性は大切になってきますが、情報収集が大切になってくる投資等の分野では、継続的に有益な最新情報を発信し続けることで多くの人の注目を集めることが可能です。
また、有料会員(メンバーシップ)の機能を使い、有料のオンラインセミナーも開催が可能となっており、コストをかけずに手軽に集客に直結できる仕組みを生み出すことができます。
・物件紹介
文章や写真だけでは伝えきれない物件の魅力や難しい説明を、動画であればより深くより手軽に顧客に説明することが可能です。そのため、物件紹介を行う上で『動画』という手法自体にメリットが大きくあります。
その上で、Youtubeという媒体を使用することで『顧客を創造する』可能性をもたらします。
ポータルサイトやアプリなどで物件情報を探す人の多くは、既に物件情報を自発的に求めている人が多いですが、Youtubeであればおすすめ動画の機能等を通して、物件探しをしていない視聴者にも物件の情報を届けることが出来ます。
積極的なアクションをとる前の段階にいる潜在層にも、物件の紹介を行うことができるというのは一般的な不動産情報を発信しているサイト等にはない利点と言えるでしょう。
上記のため、不動産業界がYoutubeチャンネルを運用するメリットは多いにあると言えます。
不動産業のYouTubeチャンネル運用・活用事例10選
①不動産投資の楽待
株式会社ファーストロジックが運営する大手不動産投資サイト『楽待』のYoutubeチャンネルです。
チャンネル名通り、『不動産投資』に関する情報を発信しています。
不動産投資という言葉を検索した時に、不動産投資の始め方や収入アップの方法等『収入源』としての不動産投資の成功を支援する情報が多いですが、『楽待』は投資として得られる収入面の特集だけではなく、不動産を管理する『大家になる』ということにスポットを当てたトピックを、ドキュメンタリーやワイドニュース等のテレビ番組のような見やすい動画で配信しています。
上記の動画では大家になった後、家賃を払わず夜逃げをした住民を追ったものになっていますが、他にも住民の孤独死問題、事故物件の除霊など、その内容は多岐にわたっています。
また、中には一級建築士と一緒に話題のゲームをプレイし、ゲーム内に登場する物件を評価するという一風変わったコンテンツもあり、不動産投資に興味がない人でも楽しく学べるチャンネルとなっております。
②ウラケン不動産【浦田健公式】
日本不動産コミュニティー代表理事等も務めている不動産コンサルタントの浦田 健さんのYoutubeチャンネルです。
ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士、一級建築施工管理技士、建設業経理事務士2級と様々な資格を持っており、不動産関連の書籍も多く発表し、不動産関連書籍で日本国内最多の発行部数は累計34万部を突破。
不動産投資で絶対的な信頼を集めてきた浦田 健さんによる講義形式の動画は確かな知識を求める人々に支持されチャンネル登録者数は16.2万人となっています。(2022年11月現在)
投資に関する知識はもちろん、日本の不動産業界初となる空室対策本を出版した浦田 健さんならではの『事故物件の貸し方』のような空室対策などの情報もあり、不動産投資全般の知識が得られるチャンネルとなっています。
また、無料の動画配信だけでなく、オンラインサロン・チャンネルメンバー限定で『オンライン大家塾』も同チャンネル内で展開されています。
③もふもふ不動産
株式会社White Sun代表取締役、不動産投資家のもふさんによるチャンネルです。
もふもふ不動産というチャンネル名ではありますが、現在は不動産投資だけでなく株式投資等お金稼ぎに関する幅広い情報を発信しています。
動画の作りとしては、編集無しの一発撮りでスライドショーを映しつつ解説するという非常にシンプルなプレゼン形式が特徴的です。
元々、サラリーマンとして働きながら不動産投資に成功したもふさんは、まったくの無名の状態からチャンネル登録者数 27.3万人を達成(2022年11月)
ご自身のブログではその成功の秘訣を、不動産投資まわりの大きなニュースが多かった2017年というタイミングで、利益度外視で客観的に中立の意見を述べたことが原因ではないかと分析されています。
実際、上記の動画のように、最初に結論から言い切り、その後から分かりやすく解説を加えていくような構成の動画が多く、何が大切なのか、何をやってはいけないのか等、初心者にも伝わりやすい動画である印象を受けます。
④不動産売却チャンネル(マンション・戸建)
不動産売却専門会社株式会社ワイズワンホーム代表 不動産売却アドバイザーの山中英紀さんによるチャンネルです。
その名前の通り、『不動産売却』に特化したチャンネルとなっており、不動産売却にまつわるトピックをイラストを交えた分かりやすいスライドで説明しています。
難しい不動産売却の方法から、不動産を相続した場合の対処法、売り手が損をしてしまう不動産業者の手口暴露、販売した後の確定申告まで不動産売却にまつわるトピックを幅広く取り扱っており、不動産売却前だけでなく、売却中売却後も不動産の売主に役立つ内容が多く発信されています。
⑤不動産Gメン滝島
ご自身も不動産会社の社長を勤められる滝島さんのチャンネルです。
『不動産に知識のない人が不動産で損をすることがないよう、様々なノウハウを発信していきます!』という概要欄のとおり、テレビのような編集と分かりやすいトークで、不動産にまつわるテーマを解説しています。
特に、『不動産G』メンというチャンネル名から連想できるように、不動産関係の闇を暴いていくような内容が多いです。賃貸や投資等不動産に関する嘘を暴き、知らない人が騙されないように、詳しくない人が損をしないよう、不動産という立場から不動産の手口を解き明かしています。
基本はトークがメインのチャンネルですが、上記動画のように、ロケに出かけ、実際に内見時にチェックしたほうがいい点などを解説しつつ実演する回もあり、誰が見ても分かりやすい作りになっています。
⑥ゆっくり不動産
不動産を紹介していくチャンネルの中で、現在一番人気を集めているのは登録者数 72.4万人(2022年11月現在)を誇る『ゆっくり不動産』です。
内見チャンネルは地域ごとになりがちですが、このチャンネルでは日本全国のおもしろい個性的な物件を幅広く取り扱っています。
動画としてはエンターテイメントのジャンルでよく使用されている『ゆっくり音声』と呼ばれる音声合成ソフトでの語り口が特徴的です。
また、エンターテイメントに寄せているのは『声』だけではありません。
たまに博多弁を取り入れた親しみやすい語り口調・いらすとやの絵などを盛り込んだ編集など、全体的に非常にコミカルです。
物件の良い部分を見て感動したり、つっこみをいれたりと見ていて率直に楽しい動画になっています。
また、物件に興味をもった人は概要欄に取り扱いハウスメーカーの情報やリンクが貼ってあり、そこから直接問い合わせができるようになっています。
⑦不動産屋ラムエイ
基本的に関西地区を中心に戸建て・マンション・アパート等を紹介していくチャンネル、不動産屋ラムエイ。
前述のチャンネルのゆっくり不動産が動画内で不動産屋ラムエイを参考にしていると語っていたこともあり、こちらのチャンネルも『ゆっくり音声』と呼ばれる音声合成ソフトを使用したチャンネルとなっております。
関西弁の軽快でギャグも織り交ぜた面白いトークで、エンターテイメントとして面白い物件紹介となっております。
また、音声は合成ソフトですが、不動産屋ラムエイご本人が、サングラスをつけた姿で登場したり、企業やYoutuber等とのコラボも積極的に行っています。
動画で物件に興味をもった人は、概要欄に取り扱いハウスメーカーの情報やリンクが貼ってあり、直接問い合わせができるようになっています。
⑧listory【リストーリー】
株式会社フューチャープロパティの運営する物件紹介チャンネル、listory【リストーリー】。
こちらのチャンネルの特色は東京の高級マンションを中心に紹介していること。
なかなか住むことができない最高級の物件のルームツアーを楽しむことができます。
動画を見て、興味を持った人は概要欄からそのまま、仲介業者である高級物件に特化したlistoryに連絡ができる問い合わせフォームが用意されています。
また、概要欄に『ぜひ妄想を膨らませて動画をお楽しみください!』とあるように、実際に高級物件を探している人以外にも、素敵な物件を見てもらいたいということを明確に意識しているように感じます。
そのため、映画やミュージックビデオのような映像美の動画となっており、コメント欄にも「こんな家にいつか住みたい」等の視聴者の感想が多く寄せられています。
⑨RoomPa|賃貸&売買物件をご紹介
株式会社Amufiの運営する不動産仲介賃貸事業のRoomPa (ルムパ)のチャンネルです。物件の紹介範囲は関東・関西エリアの物件です。
こちらのチャンネルは縦型動画である『YouTube Shorts』の動画を毎日更新していることが特徴的です。毎回、『RoomPaのお姉さん』が「おかえりなさい」と出迎えてくれてから、物件の説明をしてくれる構成となっています。
Shorts動画は1万前後から、多い動画では400万もの再生数を記録しております。
またコメント欄には、仲介業者であるRoomPaの公式LINEのURLも掲載されており、興味のある人はそこから問い合わせが可能です。
他チャンネルの物件紹介動画は、その物件が現在も紹介されているかどうかはYoutubeでは分からず、別途気になった人が、調べたり問い合わせをする必要がある場合が多いですが、RoomPaは終了した物件に関しては概要欄に『※こちらの物件は募集を終了しております。』と記載をしているため、物件を真剣に探している人に寄り添ってくれる気遣いが見られます。
⑩アパートメントラボ – Apartment Labo.
アパートメントラボ – Apartment Labo.は賃貸アパートや戸建・タワマン・リノベーション物件の内見動画を扱っているチャンネルです。
これまでの取り扱い地域は、『東京・神奈川・埼玉・大阪・滋賀・京都・愛知・広島・愛媛・福岡・熊本』と他の物件紹介チャンネルと比べても、かなり広範囲の地域を紹介しています。
動画は基本的には映像と音楽、そして音声なしの字幕解説という作り。
不動産業界歴10年、貸主・借主・買主・売主の4パターンの気持ちを経験したという経歴の持ち主であるアパートメントラボ – Apartment Labo.さんの解説は、専門用語は少なく、誰にでも物件の魅力を理解しやすいものとなっています。
また、実際に物件へ興味を持った人に関しては、アパートメントラボ – Apartment Labo.公式LINEから問い合わせが可能です。
まとめ
不動産のYoutubeチャンネル運用において多く見られる情報提供を目的としたチャンネルと、物件紹介を目的としたチャンネルの2パターンを紹介してきました。
顧客に知識を広めたいのか、物件紹介をしたいのか、目的により運用方法やチャンネルの雰囲気は大きく異なるため、まず最初に、チャンネルのコンセプトをしっかりと定めることが大切です。
その上で、難しい不動産業界に関する情報を、誰でもわかるように、新しい情報を提供し続けることで、運用チャンネルとしての価値や企業のブランドイメージを、ともに高めていけることでしょう。
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